このページでは次の情報をお伝えしています。
- 人が読書に集中できる持続時間について
- 音楽を聴きながら読書をする効果について
目次
読書に集中できる持続時間
人は集中できる時間の限度があります。
どんなに超人でも永遠に集中できるということは絶対にありえません。
- 人が高い集中力を維持できるのは15分
- 25分読書法
- 集中力アップにはリラックスが必要
人が高い集中力を維持できるのは15分
人が集中できる時間には限度があります。
一般的に人が集中できる時間は「15分・30分・90分」と分けられていて、本当に深く集中できるのは「15分」と言われています。
この中で特に重要なのが「30分」で、何か作業を続けて行うときには「30分」を過ぎるとミスが起こり始めるのだそうです。
これは、どれだけ集中力を維持できるかを調べる「クロックテスト」という実験で明らかになりました。
そして集中出来る時間の限度は「90分」です。
睡眠時のレム睡眠とノンレム睡眠のように、活動時も「集中時間」と「非集中時間」のサイクルが交互にやってくるのだそう。
この集中時間の限度が「90分」です。
このように、人が集中できる時間は、
- 高い集中力を維持出来る「15分」
- 同じ作業を続けることのできる「30分」
- 集中できる時間の限度「90分」
に分けられています。
25分読書法
人が集中できる時間を上手く利用すれば効率よく読書をすることができます。
それが25分読書法です。
読書は「本を読む」という同じ作業なので、同じ作業を続けることのできる「30分」の集中を利用します。
25分読書をしたら5分休んで脳を休める。
このサイクルで読むと本の内容を記憶する効率が高くなります。
アメリカの心理学者ライリーもこの方法を提唱していて、その効果を実験で明らかにしました。
長時間休まずに読書をしても本の内容は効率よく記憶に残らないとのことです。
ちなみにものすごい読書量で知られるメンタリストのDaiGoもこの方法で作業をしているそうです。
集中力アップにはリラックスが必要
集中力が続く時間は分かりましたが、それでも「集中できない」ということもあります。
集中力が続かないというその原因は、集中力が無いのではなくてリラックスができていないからかもしれません。
なぜかというと、人は誰でもものすごい集中力を発揮する時があるからです。
それは、好きなことをしている時。
好きなことは時間を忘れて続けることができますよね。
それはなぜかというと、好きなことなのでストレスもなく「リラックスしている状態」だからです。
この「リラックスしている状態」が集中力を高めてくれるのです。
このことについては脳科学者の茂木健一郎氏も述べています。
集中したいならリラックスすることがとても重要なのです。
音楽を聴きながら読書をする効果
次に、音楽を聴きながら読書をすると得られる効果にとそれに関することについて説明します。
- 音楽のリラックス効果と集中力
- 音楽を聴きながらの読書で効率アップ
- 音楽と記憶の関係
音楽のリラックス効果と集中力
音楽には気分を上げたりやる気を出したりと様々な効果がありますが、その中でも音楽のリラックス効果について注目していきます。
音楽のリラックス効果は科学的にも証明されていて、音楽を聴くと心を安定させる「セロトニン」という物質が分泌されます。
「セロトニン」は心と身体にとても良い効果があるので「幸せホルモン」とも呼ばれていて、リラックスにとても深く関わる物質です。
そして、リラックス状態になると脳内ではα(アルファ)波といわれるものも発生します。
α波が発生した状態になると集中力が向上することも研究で分かっています。
音楽を聴くと「セロトニン」でリラックス効果が、「α波」で集中力向上の効果があるんです。
音楽を聴きながらの読書で効率アップ
実は読書自体にはストレス解消の効果がありますが、集中が長く続かない人にとっては逆にストレスになってしまう可能性もあります。
そこで音楽の効果を利用します。
気持ちをリラックスさせた状態で読書をして、集中力をアップさせ、本の内容を頭に入れやすくするのです。
全くの無音より公園やカフェなどのほうが集中出来るというのを経験したこともあるのではないでしょうか?
とある実験結果では、単純な作業であれば「無音」より「音が聞こえる環境」のほうが集中できるのだそうです。
なので音楽を聴きながら読書すれば、リラックスと集中力の向上で読書の効果も抜群に上がります。
音楽と記憶の関係
さらに音楽には記憶とも深い関わりがあります。
「この曲を聴くとあの頃を思い出すなぁ。」なんていうことありませんか?
これは科学的にも根拠がある「エピソード記憶」というものです。
曲と思い出は深く結びついていて、当時聴いていた曲が流れた時にはその時の記憶が呼び起こされるのです。
音楽を聴きながら読書をするということは、この「エピソード記憶」を利用して本の内容を記憶させてしまおうということでもあります。
読書時に音楽を聴く時の注意点

音楽を聴きながらの読書効果を高めるのには注意点があります。
それはどんな曲でも良いというわけではないことです。
- ゆったりとした曲を選ぶ
- 歌詞のある曲は避ける
- 少し小さめな音量にする
ゆったりとした曲を選ぶ
基本的に選ぶ音楽はゆったりとした曲にしましょう。
- クラシック
- ジャズ
- ヒーリング
がおすすめです。
ロックなどの激しい曲はテンションが上げるときには効果的ですが読書のときは避けたほうが無難です。
歌詞のある曲は避ける
そして、歌詞のある曲も避けましょう。
2009年に発表された研究によると
「歌詞あり曲」
「歌詞あり曲のカラオケ」
「無音」
で文章問題を行ったところ、「歌詞あり曲」が一番間違いが多かったとのことです。
理由は
歌詞に注意が惹きつけられてしまうこと
歌詞を耳・文章を目で同時に処理することで脳の負担が大きくなってしまうから
と発表されています。
少し小さめな音量にする
そして音量も重要です。
自分では気にならないくらいの音量にしましょう。
音量が大きすぎると「歌詞あり曲」と同じく注意が音楽に向いてしまうため、うっすらと聴こえるくらいの音量にすることが望ましいです。
静かなカフェにいるような感覚がちょうど良いと思います。
まとめ
それでは読書と音楽の関係についてのまとめです。
読書に集中できる時間は「15分・30分・90分」で分けられている。
最も集中力が高いのが「15分」で「30分」を超えるとミスが出始める。
「25分読んで5分休憩」のサイクルで読書をするのが効果的。
音楽を聴くとセロトニンによる「リラックス」とα波による「集中アップ」の効果がある。
当時聴いていた曲が流れた時にその時の記憶が呼び起こされる「エピソード記憶」という音楽と記憶の結びつきを利用する。
音楽はゆったりとした歌詞のない曲を選び小さめの音量で聴く。