このページでは次の情報をお伝えしています。
- ハロウィンでの【かぼちゃ】の意味や由来について
- ハロウィンでの【黒猫】の意味や由来について
目次
ハロウィンでの【かぼちゃ】の意味や由来
まずはハロウィンとかぼちゃの関係について説明します。
- かぼちゃではなく元々はカブだった
- アメリカはカブの生産量が少なかった
- 魔除けとしての悪霊対策
- ジャックオーランタンの逸話
かぼちゃではなく元々はカブだった
ハロウィンといえばかぼちゃのイメージがありますが、実は初めはかぼちゃではなくカブだったのです。
ハロウィンとは、元々はケルト人が行っていた収穫祭や先祖の霊がこの世にやってくるとされている日のことでした。
ハロウィンで使われるトリックオアトリート、booなどの言葉の意味
その時に先祖の霊と一緒にやってきてしまう悪霊を払うために、魔除けとしてカブが使われていたのですが、ある理由でカブからかぼちゃになりました。
アメリカはカブの生産量が少なかった
その理由は、アメリカのカブの生産量が少なかったからです。
ハロウィンがアメリカに伝わった際、アメリカではカブの生産量が少なく、魔除けとして使うには十分な量がありませんでした。
その代わりに、かぼちゃは多く収穫されていたので、カブの代わりにかぼちゃ使ったのです。
そしてこれがアメリカから世界各地に広がり「ハロウィンといえばかぼちゃ」が定着したのです。
ちなみに、アイルランドでは現在もかぼちゃではなくカブが使われています。
魔除けとしての悪霊対策
ハロウィンでかぼちゃ(本来はカブ)を使うのは魔除けのためです。
10月31日に祖先の霊と一緒にやってきてしまう悪霊から農作物や家畜を守るためにカブを使いました。
カブをくり抜いて怖い顔を作ったり、火を焚いたりして悪霊を追い払って身を守っていたのです。
このことが由来で、現在のハロウィンでは顔の形にくり抜いたかぼちゃの提灯を飾るようになりました。
このかぼちゃの提灯をジャックオーランタンといいます。
ジャックオーランタンの逸話
かぼちゃの提灯、ジャックオーランタンにはこんな逸話があります。
その昔、乱暴者で悪賢いジャックという男がいました。
ある夜、ジャックのもとに悪魔がやってきてジャックの魂を取ろうとしますが、逆にジャックに騙されて返り討ちにされてしまいます。
そしてジャックは悪魔に俺の魂を奪うのをやめるように約束させます。
そして月日は流れ、ジャックも年老いて死んでしまいました。
生前悪いことをしていたジャックはもちろん天国には行けません。
しかたなく地獄に行こうとしますが、悪魔に自分の魂を奪うのをやめる約束をしていたために地獄にも行けなくなってしまいました。
行き場所をなくしたジャックは悪魔から火を分けてもらいます。
その火をくり抜いたカブの中に入れてランタンを作り、天国でも地獄でもないところを彷徨い続けることとなりました。
悪魔を追い払うことの出来るジャックが持っていたこのランタンが魔除けとしてハロウィンに飾られるようになったのです。
ハロウィンでの【黒猫】の意味や由来

つぎにハロウィンと黒猫についての説明です。
- ハロウィンと魔女
- 黒猫は魔女のつかい
- 黒猫の迷信
- 黒猫は縁起が良い
ハロウィンと魔女
まずハロウィンといえば魔女というイメージがありますが、それはケルト人の文化に由来しています。
もともとハロウィンはケルト人が行っていた収穫祭だとお伝えしましたが、その収穫祭では豊作の祈願として生贄を捧げたり、魔術を使用していたと考えられていました。
ケルト魔術という言葉もあり、ケルト人と魔術には関わりがあったようです。
さらに当時は魔女も居ると考えられていたので、ハロウィンといえば魔女というイメージになっていきました。
そこからハロウィンと黒猫が繋がっていきます。
黒猫は魔女のつかい
黒猫は魔女の命令で偵察をしたり、伝言を届けたり、戦ったりと様々な仕事をします。
単なる魔女のペットではなくパートナーとしての存在なのです。
そして、黒猫は生まれただけで邪悪とみなされていました。
黒猫がいることで、悪霊と一緒に魔女もやってきてしまうために焼き殺されたりもしましたし、生贄の効果も高いので儀式では良く用いられていました。
こういうことから現在もハロウィンには黒猫が登場するようになったのです。
黒猫の迷信
黒猫には国々によって良いイメージや不吉なイメージと様々な迷信があります。
ヨーロッパの多くの国では黒猫は不吉とされていて、ベルギーでは19世紀初頭までは黒猫を時計台から投げ殺すという行為が行われていました。
フランスやスペインでも、中世では黒猫は不幸をもたらすと考えられていて、目の前を黒猫が横切ると不運とされています。
一方で日本やイギリスでは良いイメージが強く、日本では黒猫は「夜でも目が効く」ことから魔除けや幸運の「福猫」とされています。
さらに結核が治るという迷信もあり黒猫を飼う人もいたそうです。
黒猫は縁起が良い
様々な迷信がありますが、黒猫は縁起の良い猫です。
魔女の使いでパートナーでもある黒猫は不吉な象徴とされてはいますが、それはケルト人の風習が強く残っているからです。
日本では縁起が良い動物なのです。
黒猫が目の前を通り過ぎると「縁起が悪い」と言われているのは、黒猫自体が縁起が悪いのではありません。
「縁起の良い黒猫」が自分の前を通り過ぎてしまうから「縁起が悪い」となるのです。
まとめ
それではハロウィンでのかぼちゃや黒猫の意味や由来についてのまとめです。
元々はハロウィンではかぼちゃではなくカブが使われていた。
アメリカに伝わった際、アメリカではカブの生産量が少なかったためかぼちゃを使い、それが世界に広まった。
魔除けとしてのカブを怖い顔の形に切り抜き、火を焚いて悪霊を追い払い、農作物や家畜を守っていた。
悪者ジャックの逸話からかぼちゃ(カブ)の提灯「ジャックオーランタン」が生まれた。
魔術と関係があるハロウィン発祥のケルト人にとって、魔女と黒猫は関わりが深い。
魔女のパートナーでもある黒猫は邪悪とされていて生贄にされていた。
黒猫には様々な迷信があり、ヨーロッパでは不吉なイメージが強く、日本では魔除けの意味があり縁起が良い。